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癌掲示板..>大腸癌多発性肝転移について

1 名前: 無知 投稿日:2003/06/19(木) 10:03
66才の父が大腸癌多発性肝転移と診断されました。原発は横行結腸にあり、かなりの数の腫瘍が肝臓へ転移
しているとのことです。原発の大腸の腫瘍を摘出すると一気に肝臓の方が悪くなるとのことで現在は経口の抗がん剤を
服用しながら自宅で療養しています。家族としては何か治療法はないものかと本をよみあさってますが、ここまで症状が
進むとやはり代替療法しないのでしょうか?どなたかアドバイスをお願いします。

2 名前: 無知 投稿日:2003/06/19(木) 10:10
最後の一文訂正します。すみません・・・
代替療法しかないのでしょうか?


3 名前: 通りすがり 投稿日:2003/06/19(木) 10:46
医者でなくて患者の意見ですが・・・

大腸がん肝転移の場合、転移の数が少ないときは手術適応であるが、数が多いとそうではない(手術しても意味がない)と他のサイトでも専門の医療関係者が述べていました。

他方、代替医療は、「気休め」以上の意味がないと思うべきです。
(気休めと知りつつ、経済的に可能な範囲でやられる分には、治療とは別のそれなりの意味もあるでしょうが。)

きちんとした医療を望むなら、抗がん剤しかないでしょう。

現在の経口の抗がん剤が何かはっきりしないのですが、もし、UFTならば、かなり「気休め」に近い(効果はあまり期待できないが、副作用も少ない。)ものといえます。
(それでも、「代替医療」よりは、かなり「まし」ですが。)

最新の抗がん剤治療が「癌を語る会」のHPに「最新の抗がん剤治療」とかいう名前でまとめられていますから、それを参考に主治医と相談されてはどうでしょうか。
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Himawari/6015/

4 名前: 774 投稿日:2003/06/19(木) 11:00
進行大腸癌に対しては可能な限り原発巣の治癒切除・リンパ節郭清+肝切除が基本です。
肝切除が不可能な場合は原発巣の治癒切除・リンパ節郭清+肝動注ということになります。
また切除不能・再発例に対しては、5-FU持続静注、5-FU+LV,CPT-11,や保険適応外ですが
オキサリプラチンなどが使用されます。
現時点で経口抗がん剤のEvidenceは認められていません。
というのが原則論です。

5 名前: 無知 投稿日:2003/06/19(木) 11:19
通りすがりさん、774さん、早速のレスありがとうございます。
経口で服用しているのはUFTです。気休め程度の薬なのですね…最初に診て頂いた先生からホスピスを紹介され、一度本人共々行ってみたのですが、自宅から大変遠く本人も
嫌がっており、現在は自宅療養しています。ホスピスの先生からは往診をしてくれる診療所を紹介してもらい、先日診察してもらいに行きました。
そこで、デカドロン錠という薬を追加処方して下さいました。ちょっと調べてみるとこのお薬は副腎ホルモン剤のようですが、これはどのような効き目が期待できるのでしょうか。
最初に診ていただいた病院へもまだ通っています。というのは診療所の方にはCTがなく本人がそれを気にしているためです。関西でどこかお勧めの病院があればお教え頂けると有り難いです。
どなた様もそうでしょうが、家族としては、藁をもすがる思いです。余命宣告もされています。但しこれは本人には伏せてあります。

6 名前: 774 投稿日:2003/06/19(木) 12:27
お迷いならば、
大阪市立総合医療センター・大阪府立成人病センター・兵庫県立成人病センター
など関西の癌治療基幹病院でセカンド・オピニオンを受けられて見てはと思います。
その結果であらためて、積極的医療・緩和医療・その混合医療の選択ということに
されてはと思います。セカンドオピニオンには必ずしも患者さん同伴でなくても
良いと思います。
癌が進行した状況では様々な目的でステロイドを使用することがあります。
ステロイドを使用している目的は主治医に直接聞かれたらいかがでしょうか。

7 名前: 無知 投稿日:2003/06/19(木) 15:31
774さん、ありがとうございました。兵庫県立成人病センターで
セカンドオピニオンを受けてみようと思います。
本当にありがとうございました。
また、何かわからないことがあれば書き込みしますので、どうぞ
よろしくお願いします。

8 名前: 最新がん治療 投稿日:2003/06/28(土) 07:31
無知さん、最近では抗がん剤は正常細胞にもダメージを与えると言うので、
抗がん剤を使わない方法が色々実施されてるようです。
私の友人が肝臓ガンで兵庫医大で手術をするしかないと言われたのですが、
知人の紹介でお世話になったクリニックで大いに治療成果が合ったようで、
手術をすることなく今は普通に生活できています。
血管内治療と免疫療法を組み合わせて行う、このクリニックのHPがありますので、
是非覗いて見られたら・・・・・きっと参考になると思いますよ。
クリニックの名前は「CSクリニック」HPは
http://csc.power.ne.jp です。


9 名前: 通りがかり 投稿日:2003/06/28(土) 10:10
免疫療法に血管内治療の2本立て。
もちろん、中には、まじめな「研究レベル」のものもあるが、その多くは似非医療。
ふーん、あやしげなもののダブルですか・・・

10 名前: 774 投稿日:2003/06/28(土) 11:33
治療の選択権は患者さんにありますので、どのような治療を選択されても
良いと思いますが、その際、それぞれの治療効果や学問的裏付け、治療目的を明確に
しておく必要があります。(もちろん個人差はあると思いますが。)
まずは、Evidenceのはっきりしている治療から行われたらと思います。
転移性肝腫瘍に対して切除不能の場合、血管内治療である肝動注は、
癌の基幹病院であればどこでも行っている治療です。
原発性肝臓癌の場合、手術・PEI・TAEが3大治療になりますので、効果が
証明されているそれらの治療から行われることが望まれます。
もちろんご本人がそれらの治療を拒否された場合はその限りではありませんが・・・。
また、免疫療法や温熱療法の効果も否定はしませんが、まずは上記の効果的な治療を
行われたうえでの治療が望まれます。特に化学療法の副作用に難渋するケース
や、早い時期から細胞レベルでの癌抑止効果を狙って上記治療と併用されるの
ならより効果が期待できると思います。
血管内治療や温熱療法は保険内治療として行われますが、免疫療法については
活性化自己リンパ球療法だけが高度先進医療として認められています。
治療効果に関しては、ある程度長期的な結果により評価されるべきものですので、
短期的な経過では何とも言えません。

11 名前: かべちょろ 投稿日:2003/07/08(火) 00:59
私の父(61歳)は昨年の12月に大腸癌(すでに肝転移済み)が見つかり1月に大腸癌を切除しました。手術の際大腸やリンパ節等の目に見える癌は全部取り除いたのですが、肝臓の癌は真ん中にあるため切除が出来ませんでした。手術後は肝動注(5FU)と経口抗ガン剤(フルツロン)で治療をしていました。そして肝動注治療の4クール目が終わり、医師からは「手術前15だった腫瘍マーカーが手術後ずっと3以下なのでもう肝動注治療は必要ない、癌は治った」と言われました。その後しばらくはフルツロンを飲むように言われていたのですが「体調が悪くなるので飲みたくない」とぼやいており、774様が仰っているようにEvidenceが認められていないので飲む必要はない、と止めさせました。それからは体調はすこぶる良いようです。今は2週間に一度、肝動脈の閉塞を避けるために薬品注入をし血液検査をしています。このまま2・3年程経って再発がなければ埋め込んでいるリザーバーを摘出する、という予定です。

さて、ここで皆様のご意見を頂きたいのですが、
この場合の「治った」といはどういう意味なのでしょう?私がネットや本で調べた少ない知識で考えてみてもたった数ヶ月で「治った」という事がとても信じられません。父母は田舎に住んでおり通える範囲の病院の数も少なくネットや本等の外からの知識が入りにくい為「お前が信じなくても医者が治ったっていうんだから」と医者の言うことが絶対だと思いこんでいます。病気が発覚してからも、何度も医師に「何故?どうして?」と細かく質問し、父母に病気の情報を与えようとする私に対しても「それを知ってどうなるんだ?信じてまかせるしかない」と、放っておいてほしいようでした。
私自身が遠くにおり直接医師と話せず父母の世話を出来ないこともあって、彼らの信じ営んできた生活に遠くから口を出すのもどうかと思い見守っている事に決めたのですが、今回の事はなんとも歯がゆいのです。しかし「治った」と泣いてよろこんでいる父母に「本当?ちゃんと話を聞いた方がいいよ」とあえて石を投げるのもどうかと思っています。

このような場合、皆様ならどうされますか?私はいつ再発・転移するのかと心配でなりません。また、今の時点で何か出来ること、すべきことがあるのではないか、とも思います。
アドバイス頂けたらうれしく思います。


12 名前: 774 投稿日:2003/07/08(火) 10:09
一口に”がん”と言っても、局所にとどっまている早期の”がん”か、既に転移し始めた”進行がん”なのかで
考え方が若干違ってきます。特に転移し始めた”がん”は細胞レベルの全身疾患ととらえて対応
する事が求められます。
レントゲン・ECHO・CT・MRIなどの画像診断上”がん腫”として肉眼的に確認できなくても、細胞レベルでの
変化が起こっているわけですが、その変化が激しいものであれば、その増殖により
画像診断で認識可能な大きさになっていくでしょうし、休眠状態であれば、画像上
いつまでも、確認できないということになります。
現在のお父様の状態は原発巣の切除が成功し、肝転移に対しても化学療法(5-FU)が奏効し、
がんの増殖が抑制を受けている状況と思います。

13 名前: かべちょろ 投稿日:2003/07/09(水) 07:36
774様、早急でわかりやすいご説明ありがとうございます。
「がんの増殖が抑制を受けている」この状況が続くことを
祈るばかりです。
辛い思いをしているのは私たちだけではないのだと、
このHPのおかげでずいぶんと勇気づけられています。
また何かありましたらお邪魔させていただきます。
よろしくお願いします。

14 名前: 名無しさん@癌掲示板 投稿日:2003/07/19(土) 20:15
大腸癌多発性肝転移に対して。肝動脈にリザーバーを置く場合
どこにカテーテル先端をおくのでしょうか

15 名前: 774 投稿日:2003/07/20(日) 13:40
左右肝動脈分岐直前の固有肝動脈に置きます。

16 名前: 名無しさん@癌掲示板 投稿日:2003/07/21(月) 00:04
>>14
>>15の方がおっしゃっていたこともそうですが、私の場合は、
手術の時に「リザーバー留置術」と言って肝動脈にほど近い
右胸に埋め込まれました。やり方によってリザーバーの留置は
違うようです。ただ、大概外来で行う方法として
初めてリザーバーを埋めるのは、足の付け根、
つまり>>15の方がおっしゃっていたところになるのが多いようです。



17 名前: 名無しさん@癌掲示板 投稿日:2003/07/21(月) 00:09
>>11-13

癌の検知の仕方には議論が分かれると思いますが、
一患者として、考えられることは、採血の他に、
CTによる画像診断、そしてPETによる診断が挙げられると思います。
海外では癌の治療の診断として "PET first"といわれているほど
普及しているそうです。日本でもようやく保険認可が降りていますが、
ケースバイケースで、保険が降りない場合があります。
もし保険が降りない場合のPETの診察料は、医療施設によって
まちまちではありますがおおよそ9.5万円~20万円と多岐にわたります。

もし主治医に「採血でこれだけ下がったからよろしい」といわれて疑問に思うのであれば、
PETを受診されてはいかがですか。


18 名前: 774 投稿日:2003/07/21(月) 00:37
細かいことですが、誤解のないように説明します。
肝動注の際の”リザーバー(ポート)”というのは実際に抗がん剤などを注入するための皮下に埋め込む
器具のことで、カテーテルというのは、リザーバー(ポート)から出ている管のことを言います。
鎖骨下動脈の枝からカテーテルを肝動脈まで挿入した場合は一般に上胸部皮下にリザーバー(ポート)を
埋め込みます。また大腿動脈の枝から挿入した場合、リザーバー(ポート)は下腹部に
埋め込むのが一般的です。そこからカテーテルは肝動脈へと挿入されています。
ですからリザーバーの位置はとの問いに対しては胸部あるいは下腹部ということになりますが、
カテーテルの先端は?の問いに対しては固有肝動脈と言うことになります。
日本語は難しいですね。特に”がん””がん治療”に関するやりとりの中では、このような
ほんの些細なことが誤解のもとになることがありますので、ご参考までに投稿いたしました。